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多頭飼いできない理由

多頭飼いはしない、と決めている。
道端でどんなにかわいそうな仔を見つけたとしても。
尤も、この街に住んで10年ちかくになるが、道端で仔猫を見かけたことは
なぜか1度もないんだけど。
もし実際に見かけたら、決心は揺らぐだろうか。 正直、わからない。

レオと暮らすようになって、猫が人といかに深く交流を持ちたがるかを
知るにつれて、多頭飼いはできないな、と思うようになった。

1人暮らしの場合、日中の寂しさを紛らわすためにもう1頭連れてくれば
その仔も精神的に落ち着くという話をよく聞く。
それに、飼う上では1頭も2頭も変わらない、という人もいる。

それはまあそうかもしれないけど、この仔が俺を見上げる顔を見るとき、
その純粋な顔を見るとき、この仔の望んでいることは明白なように思える。




IMG_0308_convert_20110919144943.jpg


大地震が東日本を襲ったあの日、俺は会社で仕事をしていた。
31階建ての高層ビルの床はまるでトランポリンのようにうねった。
電車は止まり、信号は消え、街は徒歩で帰宅する人で溢れかえった。
交差点には警察官が立ち、道路は大渋滞、街灯も家の灯りも停電で消えて、
街は真っ暗だった。

帰る手段がなくて会社に泊まるという人も大勢いたが、俺はバスを乗り継いで
行けば帰れるだろうと思い、ネットで街の路線バスの経路を慌てて印刷して、
夕刻に会社を後にした。 普段なら電車を2路線乗り継いで、ドア to ドアで
1時間弱の通勤距離だが、バスに乗ったはいいがどう乗り継いでいけば
いいのかがわからず、途中で降りたり、また乗ったりと右往左往し、
結局途中から歩くことに切り替えて、家についたのは23時を過ぎていた。

あの日、夜はひどく寒くて、風も本当に冷たかった。
買い換えたばかりのスマホで慣れないナビを使いながら、暗い街の街道沿いを
ただひたすら歩いた。 革靴の中で足は悲鳴を上げた。 
途中、何軒もコンビニがあったが(こんなにもコンビニがたくさんあるとは
知らなかった)、どの店もまるで暴動にあった後のように商品は空っぽだった。
まるで、物語の中の架空の街のようだった。

そこまでして帰ろうと思ったのは、レオのことが心配だったからだ。
きっと、真っ暗な家の中でひとりで震えているに違いない。
食器やグラスが棚から落ちて割れ、レオは怪我をしているかもしれない。
本棚が倒れて、その下敷きになっているかもしれない。
最悪のことも覚悟していた。

でも、家の中は拍子抜けするくらい綺麗だった。
片づけるのが面倒で山積みにしていたCDやDVDが崩れていた位だった。
最近の家は頑丈なんだな、と半ば呆れた。

「レオ!」と何度呼んでも出てこなかった。 あちこち探してみると、
食卓と椅子の間の狭いところにじっと隠れていた。
「レオ?」と声をかけると、恐々出てきた。 怪我もしていないようだった。
本当によかった。

その後、しばらくして世の中の買いだめ騒動も納まり、物流も復活した頃、
相変わらず余震が止まらないので、万が一に備えてレオの避難グッズを
少し買った。 簡易型の折り畳みケージ、折り畳めるトイレ、
ハーネスとリード。 そういうものを揃えながら、つくづく思った。

やはり、多頭飼いは無理だ。 被災した際、複数の猫を連れて逃げることは
どう考えても不可能だからだ。 キャリーバックを複数個持っては走れない。

今回、福島や宮城の避難所で一緒に暮らしていた動物達の扱いが大きく
問題になったけど、複数の猫を連れていてはどうにもならない。

有事の際、一緒に暮らしている犬や猫を失ったとしたら、その精神的痛手は
想像ができない。 家族や親族を失うのと同じだろう。

でも、1頭なら、きっと守ってやれる。 
例え街が瓦礫と化しても、一緒に生きていけるだろう。

そう思うのだ。





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Comment

あおい

はじめまして。
ずっとブログ拝読しており、勇気を出して(?)初コメントです。

私も多頭飼いについて悩み、考えています。
結局いつも、結論はリアノンさんと同じで、人間ひとりで守れるのは猫一匹かな、ということです。

留守番が長くなりがちな子なので、やはりもう一匹猫がいたほうが、刺激になっていいと思うのですが、なかなか一人暮らしで多頭飼いは勇気が要りますね。

これからも深みのあるよい文章を拝読しに、お邪魔させていただきますね。

リアノン

こんにちは。 コメントいただきまして、どうもありがとうございます。

ブログ、拝見させて頂きました。 お互い、似たような境遇ですね。
サラさんをお迎えになられた時のお話や、多頭飼いへの思いなど、
大変共感を覚えました。

私はできるだけ話しかけて、一緒に遊んで、2人でなんとかやっていこうと
固く心に決めているのですが、それでも野良猫を見かけるたびに、
心がざわざわと揺れてしまいます。
難しい問題ですね。

シャムって、すごく綺麗でかわいいんですねぇ。
今が一番かわいい頃ですね。

ひとり暮らしの方の猫ブログはなかなか見つからないので、
あおいさんのブログの存在を知って、うれしいです。
私もこれから拝読させて頂きたいと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
  • URL
  • 2011/10/23 15:29

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プロフィール

リアノン

Author:リアノン
独身男の一人暮らし。

猫と暮らしたくて、一人で寂しい思いをしている子を、と思い里親募集に申し込んだら、一方的に断られた。

一人暮らしの男に猫と暮らす資格はあるのか? 

これが、このブログのテーマです。

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