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いつの日か

blog「灰まみれ」のアッシュくんが亡くなった。 1歳と半年の、あまりに短すぎる生涯だった。
FIP(猫伝染性腹膜炎)という、治療不可の病だった。

腹膜炎というのは、内臓器の表皮や腹壁の内側を覆う薄い膜が炎症を起こして、やがては
多臓器不全を引き起こす怖ろしい病気だ。 猫の腹膜炎の症状と人間の腹膜炎の症状を比較して
みるとよく似ていることがわかるが、1つだけ猫の症状には書かれていないことに気が付く。 
それは、激しい腹痛だ。 

人間が腹膜炎になると最初は虫垂炎と間違えるという。 全身から脂汗が吹き出してくるほどの
激痛がおそうからだ。 内臓の細胞膜が破れて体液が流れ出して腹水として溜まるというのだから、
その痛みは想像を絶する。 激しい痛みというのは要するに大きいアラームが鳴っているという
ことで、早く処置をしないと命にかかわるということだ。

猫の場合はそこまでの痛みはないようだが、それでも実際は痛みはあるのだろうと思う。 
ただ、人間と猫では感じる痛みの種類が違うのだろう。 動物の世界には医術がないから、
必要以上に大きなアラームを出す意味がないからなのかもしれない。

人間のような激痛に襲われないのはせめてもの慰めだと思う一方、大きなアラームがもともと
鳴らないようにできているということが俺を悲しくさせる。 
引き返す道がもともと閉ざされているということが悲しい。


IMG_2342_convert_20131104152557.jpg 


動物の病気には、治療法がないとされるものが今も多い。 
症例が少ない難病ならまだしも、多くの猫がかかる一般的なものですら治療法が確立されて
いないものがある。 必要な予算が十分に手当てされず、研究が進まないのだろうか。 
優秀な研究者がみんな人間の医療へ従事して、人財が不足しているのだろうか。 
動物医療や研究は金にならないからだろうか。 

例え病気にならなくても、大抵の場合、人は猫の死を看取ることになる。 
猫は1人の飼い主の姿だけを見ながら亡くなっていくのに、人は何度でも猫を迎えることができる、
両者にそういう寿命差があるということが悲しい。 

でも、だからこそ、一緒にいられる限られた時間をお互いに大事にする必要があるのだ。
あとで後悔してみたところで、もうどうにもならない。

アッシュくんの飼い主である彼は、俺と同じ一人暮らしの独身男性だ。
猫と暮らす独身男性はたくさんいるにも関わらずブログをやっている人はあまりいないが、
彼はその数少ない同士の一人だ。 だから、今回のことは本当に残念でならない。 

アッシュくんが亡くなった翌朝一番に彼から連絡をもらい、普段はやらないメールのチェックを
なぜかやっていた俺はそのメッセージに気が付き、彼のブログに返信を書いた。 
早いタイミングでお悔やみを伝えられてよかったと思う。


IMG_2345_convert_20131104152647.jpg 


人は喪の仕事をすることで、愛するものを失った悲しみからゆっくりと回復することができる。
ブログにはその様子が綴られていて、これは正しいことだと少し安心する。

願わくば、彼自身が容赦なく襲ってくる罪悪感と和解し、深い悲しみと折り合いをつけ、
いつの日かまた、暖かい家に迎えられるのを待っている仔と暮らせる日がやってくることを。

今はまだそう思えなくとも、彼の幸せだけが、アッシュくんの望んでいるただ一つのこと
であることに気付く日がやってくることを。




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  • 2013/11/04 19:55

ちま

動物病院はたくさん在るのに…
動物の病気を治すための研究は難しい事なのだろうか
命の重さはニンゲンと変わらないのに

  • URL
  • 2013/11/05 21:16

ひろ

リアノンさん、こんばんは。

そうでしたか…。
うちの猫がそうだったらと想像するだけで辛くなります。人ごとに思えません。
アッシュくんの飼い主さんの悲しみが少しでも早く癒えるよう、お祈りします。
リアノンさんが書かれているよう、アッシュくんもそれを一番に望んでいることでしょう。

  • URL
  • 2013/11/05 22:23

リアノン

akiko-kさん、はじめまして。 コメントくださり、どうもありがとうございます。

どんなに障害物が現れようと、ぜひ、猫と暮らすことをお勧めします。

全体的に少し難しく考えすぎの傾向があるんじゃないかなあ、と思います。
相手がこちらに偏見があるのであれば、そんなの正面から相手にする必要なんてありません。

Quality of Life は、自分から求めていくものであって、どこかに誰かが用意してくれて
いるものではないように思います。

自分が、いろいろ欠点はあるにせよ、本質的にまともな人間だ、と思えるのであれば、
世間が何と言おうと、猫と暮らすべきだと思います。

アラフォー世代、というのは、もう、きちんと分別のある大人です。
他人がどう思うか、ではなく、自分がどう思うか、で判断して進めばいいと思います。

このブログが、あなたの気持ちを後押しできますように・・・・

今後とも、よろしくお願いします。

  • URL
  • 2013/11/07 16:24

リアノン

ちまさん、こんばんは。

研究自体、ちゃんとされているのかどうかよくわかりませんよね。

人間がこれまでやってきた偉業を考えれば、もっと動物医療はもっと進んでいて
いいはずだと思うんですが・・・・

  • URL
  • 2013/11/07 17:56

リアノン

ひろさん、こんばんは。

そうですね、まったく他人事ではありません。

いつかは自分の身に起こることだから、1つ1つ向き合うことが必要です。

  • URL
  • 2013/11/07 18:00

kakobox

リアノンさんの記事を読んで、アッシュ君のブログ、訪れさせていただきました。
今まで知らずにいたことが、悔やまれるような、穏やかで優しいブログでした。
死という悲しい出来事で知るなんて。。。
心よりお悔やみ申し上げます。

猫の死は、どこの猫ちゃんのことでも、涙せずにはいられません。
人の場合と違う感覚に見舞われます。
人間の無力さと動物医療の未発達な部分と、人と比べればあまりにも短い猫ちゃんのj寿命のせいでしょうか。
物言わずに逝く子だから…でしょうか。
これだけ人と一緒に人間レベルで暮らす犬猫が増えているのにも関わらず、動物医療は医学会では二の次だと感じます。
同じ扱いじゃない!
つい十数年前までは、一生涯病院に行かない飼い猫は多々居たそうですから無理もないことかもしれませんが、動物病院の数と動物医療の質が見合っていないように感じます。

アッシュ君は若く儚く虹の橋に渡ったけれど、らどたんさんと二人で紡いだ幸せは、時の長さではありませんね。
アッシュ君はらどたんさんと、楽しくうれしいい幸せな日々を過ごした……。
らどたんさんの悲嘆に寄せて、アッシュ君は生ある間は十分に幸せだったと、らどたんさんが思ってくだされば…。

猫ちゃんは痛みに強いと聞きますが、「大きなアラームがもともと 鳴らないようにできている。」とは知りませんでした。
ひとつの命を預かる意味を、アッシュ君の命で改めて気づくことができた思いです。
一番下のレオ君の写真は、何か言いたげですね。

 

リアノン

kakoboxさん、こんばんは。

アラームがならないようにできている、かどうかは勿論定かではありません。
ただ、そう考えないと辻褄が合わないわけですよね。

人間には、猫の痛みがわからない。

動物医療が発展しないのは、人間に猫の痛みがわからないからなのかもしれません。

不幸なことです。

  • URL
  • 2013/11/12 21:35

らどたん

この度はアッシュの逝去に対してご弔意ならびに
態々一つのブログ記事を作成頂き有難うございました

早めにお礼をすべきだったのですが、
中々気持ちの整理が付かずどのようなコメントをすべきか
悩んでしまい遅くなってしまいました。
そんな中でも頻繁に私のブログに来て気にして頂いた様で、
本当に有難うございました。

アッシュが亡くなってからこれまでずっと
罪悪感や悔恨の念ばかりに囚われ無為に時間を浪費していましたが、
リアノンさんのご指摘どおり少しずつですが抜け出せています。

ただし、アッシュ以外の仔を飼うというまでには至りません。
そのため暫くはアッシュを頂いた団体で里親募集している
仔の預かりボランティアをしつつ、
アッシュの生まれ変わりを待とうかと思っています。

その預かりボランティア自体も暫く先の事になるかと思いますが、
少しずつ前へ進みたいと思います。
  • URL
  • 2013/11/14 01:24

リアノン

らどたんさん、こんばんは。

無理をせず、自分の気持ちに正直に行けばいいんじゃないでしょうか。

アッシュくん、必ず、らどたんさんのことを見てると思います。

一度は繋がった縁、簡単に切れるものではないでしょう。

きっと、時間が癒してくれるはず。 

アッシュくんとの日々が眩しく想い出せるようになる頃、また、新しい出会いがあるといいな、と思います。

  • URL
  • 2013/11/18 22:17

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プロフィール

リアノン

Author:リアノン
独身男の一人暮らし。

猫と暮らしたくて、一人で寂しい思いをしている子を、と思い里親募集に申し込んだら、一方的に断られた。

一人暮らしの男に猫と暮らす資格はあるのか? 

これが、このブログのテーマです。

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