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幸せと不幸せの意地悪なバランス

午後の仕事を適当に切り上げて普段より早い時間に帰ってくると、駅前で里親募集をやっている
ところを見かける。 いつも主婦や年配の方が数人、ケージの前に立って見ている。 
夏の暑い日中や冬の木枯らしの中でも、この里親募集はやっているようだ。 
冬はケージを透明のビニールシートで覆っている。


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小さな、小鳥を飼うような背の低いケージがいくつか縁石の上に並んでいて、中に小さな猫が
うずくまっている。 そばに行くと、大儀そうに目を細めてこちらを見上げる。 
まだ1歳にも満たないような若い猫だった。 毛並みは汚れもなくツヤがあり、顔もきれいだった。
ハレの日のために、一生懸命おめかししてもらったのだろう。


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ネットの中で見る里親募集とは違い、目の前で見る孤猫(俺の造語)は悲しそうだった。 
ケージの中に入った猫は、まるで猫ではない、別の生き物のように見える。

うちで引き取ってやりたい、といつも思うけど、この件はこれまで散々考えて多頭飼いはしない
と決めたことなので、一時の感情に流されることはない。 
その場を立ち去るのも、誰かいい人に巡り合って欲しいと考えることも、
どちらもとても苦しい感情だが、それから逃れるために不用意に受け入れたりはしない。 
その苦しい感情からは決して逃げないことにしたのだ。 
だから、この日もいつも通り、その場を立ち去った。


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                               【 修行僧みたい 】


家に向かって歩きながら、レオのことを考える。 今頃、きっと寝室のベッドで眠っているだろう。
午後はいつもうちの中も外も、とても静かだ。 レオは正午を過ぎたころから日が落ちるまでの間、
ぐっすり眠る。 仔猫の時にうちにやって来て、日中はいつも俺がいない生活の中でそういう習慣に
なったのだろう。 そして、玄関のドアを開けると、寝ぼけ眼をこすりながらも嬉しそうに出迎えてくれる。 
きっと、今日もそうやって出迎えてくれるだろう。 
その顔を見ると、俺のやっていることは間違っていない、と思うのだ。 


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                           【 お腹が空いたから出迎えるだけだし 】


猫と暮らしていると、幸せではない猫の姿のほうが多く目に入ってくるような気がする。

猫が好きで、一緒に暮らしたら楽しいだろうなと思って暮らし始めたのに、「楽しい」だけが
単純に増えてはくれない。

「楽しい」だけが単純に増えていくには、どうすればいいのだろう。


                          

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lenny-tohno

リアノンさんへ。
ご無沙汰しておりました。
猫に関心を持つようになり、里親募集のサイトをよく見ていた時期が有りましたが、駅前(路上)での里親募集は知りませんでした。

もし、宝くじに当たって、●億円を手に入れたら、
『家を買って、猫を飼う前提でリフォームして、今の家族の他に、新たに何匹か家族を迎える。』
そんな事を考えた事も有りましたが、責任をどこまで持てるかと考えると、今の私には、2匹(♂♀各1匹)までだろうとの考えに至りました。
国道沿いでたまに見かける、長距離トラックのペイントにも、教えられました。
●『最大積載量 女房子供を養えるだけ』
猫と一緒に暮らして、養うとは、エサを与えるだけでは無く、有事に一緒に避難できるか。
私が実家に帰省する際に、一緒に連れて帰る事が出来るか。

里親に手を挙げるのは簡単ですが、考えられるあらゆる有事(地震、津波、竜巻等)に対しても想定するべきなのですね。

夏場、北側の部屋の窓を網戸にして出勤しますが、帰宅時に階段を上り、部屋の前の廊下を通ると、すえ吉(♂)が、網戸越しに出迎えてくれます。
lenny-tohno

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • 2013/09/24 06:41

風人

リアノンさん こんにちは
夏も冬も都会の雑踏の中、心を何処かに置いてきているような
あきらめ顔の「孤猫」達を見るのは胸が痛みますね。

それでも、その中の猫達に《居場所》を与えられることを祈って
街角に立つのでしょう…。
保護活動をされている人達もまた、終わらない葛藤の中で
それでも「ハレの日」に磨きをかけて希望をつなごうとしているのでしょう。

リアノンさんは里親募集に関しては嫌な思いをされていますが、
(私も、もう少し臨機応変な対応にならないものか…と、思いますが)
きっと、皆さん自分以外のもののために懸命であるからこそなのだと思いたいです。

「楽しい」ばかりが単純に増えていけない事が悲しく思うのは、
幸せをレオ君と分かち合っての楽しい居場所を持っていられるので
そうでない子達を見ると切ないのですね…。

少しでも多くの「孤猫」達が、居場所を見つけられますように…。

ちなみに私は保護活動家ではありませんが
拾ってしまっただけなのに大所帯になってしまいましたよ(笑)
  • URL
  • 2013/09/24 09:21

リアノン

lenny-tohnoさん、こんばんは。

●『最大積載量 女房子供を養えるだけ』

なるほどなあ、深いなあ、含蓄あるなあ。

男には、男の責任のとり方というやつがあります。 
きっと、それは男にしかわからないんじゃないかな、と思ったりします。

そういうのが、私のレオに対する考え方に影響しているような気がします。

  • URL
  • 2013/09/25 21:29

リアノン

風人さん、こんばんは。

私は、保護活動は素晴らしいことだ、と思っています。
そんなことができる方々は本当に素晴らしい、と思っています。

ただ、猫と暮らすというのは、あまり型にはまるようなものではないだろう、と思ってます。
いろんな暮らし方があって当然だろう、と。

猫を拾う、という状況にまったく縁がありません。
いつか、そんなことになることもあるのかなあ、と思ったりしますが、生まれてこのかた、
一度もありません。

いいんだか、悪いんだか。

  • URL
  • 2013/09/25 21:40

カバ丸1号

里親募集の会に行って・・
選ぶって事・・
その行為が辛くてね。

私、選んで頂きました。
我が家の黒猫くーちゃん・・
おばちゃんの所で・・
グルグルのどを鳴らし・・
膝の上で寝たんじゃわ。で、もれなくついて来た姉妹のりんちゃん。

そこに居る子たち・・
みんな引き取りたい衝動に駆られるけど・・
実際には不可能ですからね。

出来る事なら、みんな幸せになってもらいたい。
捨てられた子も・・
ペットショップでずーーっと展示されている子もね。
  • URL
  • 2013/09/26 12:51

kakobox

夏の暑い日中や冬の木枯らしの中でも……。
ケージの中で神妙に、里親さんに見つけられることを待つ猫ちゃんを見ると、単純に胸がジーンとします。
この悲しい感情も、自分が猫と暮らす前には無かった感情です。
猫ちゃんと暮らすことは、リアノンさんの仰るように、百の喜びと百の悲しみを一緒に知ることだなと思っております。

リアノンさんの今回の記事は、どうにも解決つかない問題にスカッと答えを貰ったような気になります。
「猫ちゃんと暮らして猫ブログまで書いている=猫愛護の気持ちが本当にあるのなら、出会った野良猫さん、お家のない猫さんをまさか知らんぷりはしないよね?」と、おおよそこのようなことを何回言われたでしょう。
その理屈でいくと、出会った猫すべてを軒並み、うちの子にしなければなりません。
いつのまにか、野良猫に出会わないように、里親募集の現場に行き合わないようにコソコソ歩く自分がいます。
見ないほうが卑怯なのに、=貰ってくれますね?が怖くて…。
「一時の感情に流されない、立ち去るという苦しい感情から逃れない。」
リアノンさんが書かれたので、自分の中で悶々としていたものがスカッとしました、ありがとうございました。
愛情に限度はないけれど、責任を全うすることと許容度には限度があります。
ここまでという線引きの悲しみを抱えつつ、ひとりの子を幸福にしてあげること=百匹の子の幸福を願うことだと思っております。

レオ君の無邪気な大アクビを、駅前の里親募集の子達も早くできるようになりますように。

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • 2013/10/01 13:55

リアノン

カバ丸1号さん、こんにちは。

人と猫は、何によって導かれて出会うんでしょうか。
縁、定め、偶然、タイミング、いろいろあるんだろうと思います。

意識的にせよ、無意識的にせよ、人は必ず判断や選択をしながら生きているわけで、
そこに正しい・間違いを求めても、時間を戻せない以上、しかたがないです。

その結果から逃げずに受け止めて責任を果たすしかない。
誰も肩代わりできないので。

カバ丸さんなら、くーちゃん&りんちゃんをしっかり受け止められます。
だから、新しい生活を始められたことを、いつも祝福しながらブログを拝読しています。

それにしても、かわいいなあ、くーちゃん・りんちゃんは。

  • URL
  • 2013/10/02 14:36

リアノン

kakoboxさん、こんにちは。

私たちは、あらゆることについて何らかの線引きをして生きてます。
それが意識的であれ、無意識的であれ。
それはあたりまえのことで、そのことを批判することには何の意味もありません。

大事なのは、そのことを自覚して、逃げないことです。 というか、逃げられません。

猫を不幸にしているのは必ず人間で、自分はそこに属しているのだということを自覚せざるを得ない。
だから、不幸な猫を前にして、愚かな人間の代表として頭を垂れるしかない、という感じです。

だから、苦しい感情が湧き出ててきても、それを甘んじて受けようと考えてしまいます。


  • URL
  • 2013/10/02 14:47

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プロフィール

リアノン

Author:リアノン
独身男の一人暮らし。

猫と暮らしたくて、一人で寂しい思いをしている子を、と思い里親募集に申し込んだら、一方的に断られた。

一人暮らしの男に猫と暮らす資格はあるのか? 

これが、このブログのテーマです。

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