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夜の影

俺は寝つきがよくて、一度眠りに落ちると途中で目が覚めることはない。
地震があっても、雷が鳴っても、起きるまでは気が付かないことが多い。
不眠症で悩んでいる人が世間には大勢いる訳だから、ぐっすり眠れることは
とても幸せなことだが、こんなことでは災害が起こった時一体どうなるんだろう、
と他人事のように思ってしまう。


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                   【 いびきもかかず、死んだように眠ってるよ 】


不思議なことに、人は年を取るとあまり長く眠れなくなってしまう。 
年を取るとそうなるということは知識としては知っていたが、実際に自分の身に
起こるようになると、この不思議な感覚には戸惑ってしまう。 
若いころは休日は朝11時ごろまで寝ていて、それでもまだ眠かったが、
今はどんなに頑張っても7時間以上は眠れない。 何時に寝ても7時間経つと目が覚めて、
それ以上目を閉じて横になっているのが逆に苦痛になる。


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                 【 目が覚めたらごそごそし出すので、すぐわかるよ 】


ところが、ある日の夜中に、なぜか、ふと、目が覚めた。 
部屋の中は真っ暗で、窓の外だけが街灯の明かりでぼんやりと明るく、四角い光源となっている。
と、すぐそばに、窓の明かりを背にして、何かがこちらを見ていた。
それは、レオだった。 


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                        【 びっくりした? 】


俺の肩あたりの横のベッドの上にレオが座っていて、静かに俺を見ていた。
逆光と俺の近視のせいで顔は見えず、真っ黒な影のように見えた。 
2つの尖った耳、小さな顔の輪郭、なめらかでなだらかな身体のライン、
そういう輪郭が空間の一部を切り取ってできた、真っ暗な真空の穴のように見えた。
その黒い影は微動だにしなかった。 鳴くこともなく、じっとこちらを見ていた。
外の薄明かりの光の中に浮かぶその黒いシルエットを見ていると、それは猫の影ではなく、
自分の影のように思えた。 


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                        【 なんか、怖いかも 】


レオは俺が寝ている時はベッドには来ない、そう思っていたけれど、本当は夜の深い時間に
なるとベッドに上がってきて、俺の眠っている顔をいつもこうして見ているのかもしれない。
どんな気持ちで見ているのだろう。


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                     【 何してんのかなあ~、って思ってる 】


子供の頃、母親が台所で夕飯の後片付けをしている時の音を聴くのが好きだった。
水道から勢いよく流れる水の音、食器が触れ合ってたてるカチャカチャという音、
水屋箪笥に食器を仕舞いに行く時に鳴る床が軋む音、ごみをビニール袋に入れて
口を縛る時のカサカサという音。

居間でテレビを観ながら、自分の部屋で宿題をやりながら聴くその音は、
母親という存在そのものだった。


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                     【 僕はお母さんをあまり憶えてない 】


夕食を食べ終え、今は俺が台所で洗い物をしている。 
水が勢いよく流れ、食器が触れ合ってカチャカチャと音をたてている。 
その間、レオはリビングの床に腹ばいになっておとなしく待っている。 
その音がやんで、煙草を吸い終わったら、俺と遊べるからだ。
レオは、その音をどんな気持ちで聴いているのだろう。
  
俺が母親の存在を感じたように、レオも俺の存在を感じてくれているのだろうか。



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鼓太郎

リアノンさん、こんにちは。

私も同じような経験しましたよ。
うちの猫、鼓太郎は普段ベッドの上の足元で寝る子なのですが(布団には滅多に入ってこない)、ある夜ふと目が覚めると、鼓太郎が私の顔のすぐ横にいて、ぱちーっと開いたお目々で、私の事を黙ってじぃっと見ていました。

どうしたの?寒いの?と聞いても見つめるばかり。
まだ深夜だったので私がそのまま眠ろうとすると、鼓太郎も私の枕元にゆっくり身体を横にして眠り始めました。
私の寝顔をこうして時々、見にきてるのでしょうか。
マミーはちゃんと寝てるのかな?今夜はマミーのすぐそばで眠りたい。ボクは今夜そんな気分なんだ、と。

それにしても、猫の視線で目が覚めるって感覚、初めてでした。

レオ君も、パパの寝顔見にきたのでしょうね。
愛しいひとの寝顔ですから。

まもなく9歳になる鼓太郎、人間でいうと管理職世代。耳にも白髪がちらほら増えてきて、メタボとは言いたくないが、、大柄な体格の猫。でも、まだまだ心は子猫のまま。この子の一日一日を大切にしてあげたい、と心から思う出来事でした。
どなたかが、猫の一生は早送りのテープのよう、と仰っていました。
なんだか切なくなって、ぎゅっと抱きしめたら、優しく目を閉じて、マミー心配しないでね、と言ってくれたような気がしました。

私の兄も一人暮らしで猫と暮らしています。事故にあった野良猫ちゃんを保護し、14年あまりになります。リアノンさんのブログを拝見するたびに、普段はほとんど交流のないクールな兄妹関係ですが、きっと兄もこんな思いで猫と暮らしているんだろうなぁと思い出し、互いの猫の健康を祈っています。

とりとめなくなりましたが、
レオ君は、本当に幸せで穏やかな表情をしていますね♪


  • URL
  • 2013/04/22 15:33

リアノン

鼓太郎さん、こんばんは。

そうですか、鼓太郎さんも見つめてましたか。
Every breath you take , I'll be watching you ですね。
(知ってますか? この歌)

生き物は、大柄のほうがいいと思います。
生命力の表れです。 きっと、大事に育ててあげたおかげですね。

うちも、妹とは特に交流はありません。
たまに訳のわからないメールを送ってきますが、なんだかよくわからないので、
テキトーにあしらって、それで終わりです。

異性の兄弟なんて、そんなもんですね。

  • URL
  • 2013/04/22 22:43

リアノンさん、こんにちは。

うちのはレオのように奥ゆかしくないので、じっと見ていることもあるのかどうかは不明ですが、夜中に鼻をぎゅーと押してきます。なぜかいつも鼻です。
お腹がすいたようでもなく、遊びたいようでもなく、にゃんにゃの?と聞くと声を出さずににゃあと鳴きます。起きて声をかけて欲しいだけなのかなと思います。甘えの一種なのかな。
最近は頻度が減りましたが、ひところは毎晩でまいりました。

レオはお腹がすいてもじっと待っている仔なので、ほんとうは起きて欲しいけど見ているだけなのかもしれませんよ。
あるいは起こすということを知らないか、あ、もしかしたら、過去起こしてみたけど全く無駄だったのでやめてしまった、とか。あ、きっとそーだ。
  • URL
  • 2013/04/23 17:33
  • Edit

ひろ

リアノンさん、
名前を入れ忘れのひろでした。
  • URL
  • 2013/04/24 16:56

リアノン

ひろさん、こんばんは。

きっと、押したくなる鼻なんでしょうね。 どんな鼻や、一体・・・

そうだと思います。 ずーっと、起きるまで待ってます。
そして、起きたら、トトトッ、と小走りにやってきて、ベッドの上に上がってきて、
おはよう、のすりすりをたくさんします。

まあ、目も覚めますよね、こんなことされたら。

  • URL
  • 2013/04/24 22:43

かえ

はじめまして。
猫が大好きなのですがペットが飼えない環境なので
親戚宅の子とか近所のお宅の子を可愛がらせてもらっています。
レオくん、スタイルが良くてカッコいいですね!

親戚宅の子は話しかけても知らん顔でも、こちらが少しでも動くと
ささっと後を付いて来て「どこ行くの?」と言いたげに私の顔を
見つめて来るんですよ、こんなところが可愛いですよね(^^)
猫は自分のやりたいように過ごしていてもちゃんと人の行動を
見ていて何してるのかなーって気になるものなのでしょうね。

またレオくんの写真を見にお邪魔したいと思いますので
よろしくおねがいします。





  • URL
  • 2013/04/26 20:05
  • Edit

まりお

リアノンさんこんばんは。

夜中に目が覚めた経験はありませんが、
パソコンに向かっている時何か背中がムズムズして振り向いてみると、
いつからそこにいたのか台所のカウンターにのったアビ子が、
こっちをじっと見つめていてびっくりすることがあります。

視線で寝ている人を起こしたり、振り向かせたり・・・
考えたらスゴイことですね。(=^. .^=)
  • URL
  • 2013/04/26 23:58
  • Edit

リアノン

かえさん、はじめまして。 コメント下さり、どうもありがとうございます。

猫が好きなのに飼えない気持ち、よくわかります。
このブログが少しでもそのカタルシスになるといいのにな、と思います。

そうですよね、猫にはそういうところがあります。
猫たちが興味を持つものやその様子をよーく観察すると、いろいろ面白いことが
わかってきます。

そういう猫のいろんなことを書いていけたらいいなあ、と思っています。

今後ともよろしくお願い致します。

  • URL
  • 2013/04/28 22:34

リアノン

まりおさん、こんばんは。

それは、やはり心があるからだと思います。
その心をしっかりと見つめていこうと思います。

私が猫に心惹かれるのは、外見がかわいいからだけではなく、
その心の不思議さや暖かさのせいだと思います。

  • URL
  • 2013/04/28 22:55

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プロフィール

リアノン

Author:リアノン
独身男の一人暮らし。

猫と暮らしたくて、一人で寂しい思いをしている子を、と思い里親募集に申し込んだら、一方的に断られた。

一人暮らしの男に猫と暮らす資格はあるのか? 

これが、このブログのテーマです。

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